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2016年1月18日の日記
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余生を過ごす機器と88。
[小説]
さて、IT機器で壊れたら新しいものを急きょ買うのはよくあることですが、壊れていないのに新しいものを買うこともあります。
サブメインPCは前のメインPCですし、メインが死んだ今ではメインに戻ってますし、そういうものはあるわけです。
そういうのを確認してました。
●AT7-B618
Venueのバッテリー障害で充電が出来なくなったとき、慌てて購入したもの。
フィルタ付きで裏カメラなしで1万円でしたが、値段の割にはそれなりに動きました。
三週間は朝カッフェに使いましたが、Venueが修理から返っててお役御免になりました。
今はほぼ電子図書専用の端末になっています。
KOBOを中心に四つの電子図書をここから読んでいます。
平日も土日も持ち歩いています。
●NEXUS5
11月に次世代機NEXUS5Xを購入し、SIMもそちらに移動したので、今やただのWifi専用スマホです。
ただ、性能的に不満があったわけでもなく、次世代機が出たから買っただけなので普通に使えます。
そんなわけで、Wifi完備(三台)の家の中で使っています。
基本的には、土日朝の料理写真撮影、ベッドでYouTubeやニコニコを見る時にこれ専用のBTスピーカがあるのでそれを接続して見たりしています。
あと、家庭内ではこっちを持ち歩きスマホにしています。
年明けからもあまり変わることもないのですが、88を書いています。
前の時もそうだったのですが、GAに作品をギリギリまで書いて送った直後は大抵難産になります。
前回の82も時間がかかった上、オーバーレンジしそうになったので、後半かなり飛ばして、とっておきのネタでしたが、一次通過しませんでした。
時間があればどこかで直したいですが、それよりも次を書いていきたい気分です。
まあ、それはそうと、88もGA締め切り後から書き始めてますが、もう少し時間がかかりそうです。
時は、来た。
エメフィーは今、テントにいる。
その周囲にもテントが並ぶ。
ここは今日の野営場所。
外からは暖かく湿った空気が入ってくる。
そして、少女たちのはしゃぐ声が聞こえてくる。
今日の宿泊の地、それは温泉の湧き出る山脈に囲まれた谷だ。
自然に湧き出た温泉。
それに少女たちで、堰を作ろうとしたが、あまりに熱いので、川の水を流し込んでから堰を作り、温度調節をした。
そんな天然の浴場で、山奥とはいえ、大空の下で、少女たちが裸ではしゃいでいる。
だから、エメフィーはテントの中に引きこもるしかないのだ。
一応は当然のごとく、一部に仕切りの入った場所があり、誰が言うまでもなくエメフィー専用浴場となっている。
そこにはもちろん入りたいし入るつもりだ。
エメフィーも風呂は大好きだ。
特に今日は朝から進軍してきたし、ハーピーの血を多少は浴びてしまった。
それはぜひとも洗い流したい。
だが、入るのを躊躇う理由が二つある。
まず一つ目は、もしかするとこれまで通り、マエラとシェラが入ってくるのではないか? ということ。
もちろん布一枚隔てただけの簡易専用スペースだが、自分が男の子である以上、出来れば女の子であるあの二人とは入らない方がいいだろう。
何しろ恥ずかしい。
それともう一つ、そのマエラのことだ。
あの時は勢いで出てきたので、一言も言葉を交わせなかったが、大丈夫だっただろうか?
その後ここに到着したとき、ついて来ていることを確認してほっとしたが、まだちゃんと話が出来ていない。
話そうとすると、逃げるようにその場を去ってしまう。
ちゃんと話をする前に、落ち着いてしまいたくはなかった。
話を、しに行こう。
今日が終わる前に、きちんと話して、自分には今後もマエラが必要だということを話して、元気づけよう。
最初は拒否されるだろうが、いつもの自分のように強引に会って話をしよう。
「よし!」
エメフィーは立ち上がる。
今すぐにでも、マエラの元へ行って──。
「エメさまぁ、お風呂に入りましょう!」
そう決意したエメフィーのテントに入って来たのは、 いつもの水鳥の模型を持ったシェラと、その後ろで隠れているが、シェラより背が高い上に、とんがった帽子をかぶっているので丸見えのアメランだった。
「ちょっと後にしてくれないかな? マエラと話に行きたいんだ」
「マエラさまは、さっき誘ったんですがぁ……今は誰とも会いたくないそうです……」
「うん、そうだと思うけど。僕はちゃんとマエラと話をして──」
「そんなのいいですから! 行きましょうよ!」
「ちょ……っ! 引っ張らないで!」
シェラに引っ張っられるエメフィー。
別に体格差も腕力差もあるので、止まれるが、シェラは子供のころから一緒にいる可愛い妹のような存在であり、その無邪気な要求には逆らえないのだ。
「どうしてアメランもいるんだよ!?」
「アメちんはどうしてもエメさまのおちんちんが見たいようなので連れてきました」
「シェラさん! それは言っちゃだめです〜」
アメランが慌ててシェラの口を閉じようとするが、緩慢すぎるし、そもそも遅すぎるため、シェラは多少揺れただけだ。
「……いや、それが目的なら一緒に入らないよね?」
「そんな〜」
「エメさま、アメちんが可哀想ですぅ。一緒に入ってあげてください」
「何で僕が悪いことになってるの?」
エメフィーとしては当たり前のことを言っただけだが、何故かエメフィーが悪いムードになってしまっている。
「あのさ、これからはもうシェラとも別に入ろうと思ってるんだよ。男の子と女の子が一緒にお風呂に入っちゃ駄目だろ?」
「今まで毎日入って来たのにです?」
「いや……そうだけど」
確かにこれまで毎日やってきた習慣を、女の子じゃなかったからとやめるのも変な話だ、と言われればその通りかもしれない。
だが、エメフィーの気持ちとして、自分がそうなったらどうなるか、を考えてしまう。
エメフィーの女の子としての心では、男の子の裸なんて恥ずかしくて見られないし、自分の裸を見られたら恥ずかしくて死んでしまいたいと思うだろう。
だから、自分が男である以上、見るべきではない、と思っている。
「それじゃ、もう、あたし達と入ってくれないんですかぁ……?」
「だから! そんな目で見ないでよ!」
シェラの切なげな目は、エメフィーにとっては強力な武器だ。
それこそ、マエラの魔の眼よりも。
「入りましょう〜! みんなで仲良く色々考えましょ〜」
「ちょっと!? アメランは違うでしょ!?」
エメフィーはシェラとアメランに引っ張られて、温泉の一部、仕切りで囲まれたところに向かう。
そもそも、それ以外の部分は一切仕切られていないので、そこかしこに全裸の女の子がいて、居たたまれなくなって、仕切りの中に連れ込まれた。
「いいお湯ですぅ」
「ですね〜」
「…………」
気が付くと三人並んで温泉に入っていた。
仕切りに入って、二人が脱ぎ出したので慌てているうちに、エメフィーの服も脱がされてしまった。
二人とも全く恥ずかしがらない上に、エメフィーの身体に興味津々なので、エメフィーも男の子と女の子が、なんて言っているのも馬鹿らしくなった。
「……あのさ、二人はどうして恥ずかしくないの? 僕男の子なんだけど」
「はい?」
「え〜」
エメフィーの両隣で胸も隠さず湯に浸かっている二人に聞いてみた。
自分だったら男と風呂に入るなんて、絶対嫌だ。
見るのも見られるのも恥ずかしいなんてものではない。
「どうしてって、そりゃ、エメさまだからですぅ。ずっと一緒に入ってたじゃないですかぁ」
「そうですね〜。エメさまはいつも私のお尻を可愛がってくれましたし〜」
今思うと、とんでもないことをしていたのだが、シェラやアメランは自分が男だったと知った今となってもそれを嫌だと思っていない。
「じゃあ、僕じゃなかったら嫌ってこと?」
「殿方に〜、お尻をお見せするなんて恥ずかしいです〜」
「いや、僕殿方なんだけど!」
エメフィーはまだ時々忘れそうになるが、自分が男だと肝に念じている。
「ですが〜、マエラさんとかシェラさんとかとは、ずっと入ってたんですよね〜。女の子の裸を知り尽くしてる方なら、見慣れてるでしょうし〜」
「それに、ここにいる全員、エメさまが男の子……殿方だと分かった上で、それでも女の子だけの騎士団の団長だと認めてついてきてるんです。エメさまにだけは裸を見ても見られても構わないと思っているですよ?」
「……そうなの?」
「そうです〜。みんな〜、エメさまにじっくり見てもらいたいと思ってるです〜」
「そ、そっか……」
変に気を使い過ぎていたのかもしれない。
自分はこれまで自分のことを女の子だと思っていたし、今でも急に生き方が変わるわけでもない。
無理せずに、これまで通り、女の子として振る舞っても問題ないし、誰も文句は言わないだろう。
確かに自分は男だし、性欲もあるから女の子の身体に触りまくったりして来たが、それも許されてきたのだ、今後もその程度なら変わらないだろう。
「分ったよ! 僕はもう気にしない! ここも僕専用じゃなく隊長以上専用にして、みんなで入ろう!」
「はい〜」
「いい考えですぅ」
性欲がどうとか、そんなことはどうでもいい。
今まで楽しかったことはこれからも楽しくしていこう。
それは、許されることなのだ。
本来ならここにはマエラがいて、エメフィーの考えを正してくれるのだが、今日はここにはいない。
だから、エメフィーの暴走は止められることはなかった。
「よし、じゃあ、もう一人のサイを連れて来よう!」
「はいですぅ!」
「恥ずかしがるようなら無理やり連れてきて慣れさせよう!」
「は〜い!」
その後、仕切りを飛び出した三人は、一般風呂に浸かっていたサイを捕まえて連れて行こうとした。
それに気付いたサイは逃げようとするが、誰よりも素早いエルフは、全裸でかつ湯の中ということもあり動きが鈍り、囲まれてすぐに捕まり、仕切りの中に連れて行かれる。
逃げないように、両脇をエメフィーとシェラでしっかりつかんで四人で湯に浸かった。
それだけでもサイは真っ赤になって目を潤ませていたが、何とか耐えていた。
だがそのうち、エメフィーが白髪のサイは下も白いのか確かめようとして、座っていたサイを持ち上げてそれを確認してしまった。
本日、目にも止まらぬ攻撃の獣人と互角に戦い、空中に浮かぶハーピーを数匹仕留めた、一番の立役者であるエルフの戦士サイラーネ・カッシーダ。
彼女はエメフィーの行為に、大切なものを奪われた女の子のようにしくしくと泣き出した。
三人は慌てて、見られらいって言ったじゃないか、そこまでするとは思いってなかった、と揉めたが、結局サイに平謝りする羽目になった。
最終更新 2016/01/18 0:16:11
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